キャッチボール屋 2006-10-21
公開:2006-10-21/製作:2005年
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解説
公園で“キャッチボール屋”をするハメになった男性と、その公園に集う人々のさまざまな人生が交錯する人間讃歌(さんか)。人生に迷いながらも未来へ踏み出そうとする大人たちの姿を、北野武や諏訪敦彦の作品で助監督を務めてきた大崎章監督が温かな目線で描き出す。主演は、本作が初の単独主演となる若手実力派俳優の大森南朋。共演には歌手としても活躍するキタキマユ、寺島進、松重豊、光石研など個性派が勢ぞろいし、味わい深い演技を見せている。
あらすじ
会社をリストラされたタカシ(大森南朋)は、田舎に帰ってきた。そこで片思いをしていた恭子が東京で結婚したという話を聞き、タカシは酒の勢いも手伝って東京行きの最終電車に飛び乗る。タカシが目覚めるとそこは都会の公園。…と、突然紳士(庵野秀明)から声をかけられる。紳士はこの公園でキャッチボールの相手をする、キャッチボール屋をしているのだ。キャッチボール屋は「ちょっと代わって頂けませんか?」と、言い残しどこかへ行ってしまう。売店のおばちゃんが紳士からタカシに預かったと手渡された封筒の中には、とあるマンションへの地図と鍵がひとつ。そこにたどり着いたタカシは「…常連の方もいますので工事まで続けていただければ幸いです」とある置手紙を見つける。毎日公園でキャッチボール屋を続けるタカシ。出会うのは、昔の恋が忘れられないOL(キタキマユ)、甲子園に未練がある男たち(寺島進・松重豊)、息子との思い出に心残りがある男(光石研)、仕事を変えたい借金取り(水橋研二)。次第に明らかになる彼らの過去。それぞれに迷い立ち止まっている現在。彼らとのゆるりとした毎日の中、タカシたちそれぞれの気持ちもだんだん動き始めて……。