ブラウン・バニー 2003-11-22
解説
バイクレースで各地を巡業するレーサーのバド・クレイ。ニューハンプシャーでのレースを終えた彼は、黒いバンに自分のマシンを積み、次のレース開催地であるカリフォルニアへ向かう。その道中である日、かつての恋人デイジーの母が住む家に立ち寄るバド。そこでは、デイジーとの幸せな思い出の象徴だった茶色い子ウサギが今も変わらぬ姿で飼われていた。動揺しながらも再びアメリカ横断の旅に出たバドは、それぞれ花の名を持つ女と出会っては立ち去ることを繰り返す。やがて、デイジーと一緒に暮らしていたロスの小さな家に辿り着くのだが…。
あらすじ
ニューハンプシャーで開催されているバイク・レースの最終戦。3位に入賞したバド・クレイ(ヴィンセント・ギャロ)は、レース終了後まもなく黒いバンにマシンを積み、カリフォルニアへとアメリカ横断の旅に出る。ガソリンスタンドで給油した時、ヴァイオレットという花の名前を持つ女性に心惹かれ、旅に誘うが、半ば強引に同意させたにもかかわらず、彼女を置き去りにして出発。翌日、バドは元恋人のデイジー(クロエ・セヴィニー)の母親が暮らしている家を訪ねるが、夫人は彼のことを覚えていなかった。やがてバドは、広場のベンチで孤独な時を過ごしていたリリーという女性と少しだけ心を通わせるが、すぐに立ち去る。ラスヴェガスではローズという娼婦を誘いながらも、すぐにハイウェイで降ろしてしまう。長い旅の果て、カリフォルニアに到着したバドは、かつてデイジーと共に暮らしていた小さな家を訪ねる。バドはホテルで待つという手紙を彼女に残して去る。やがてホテルの部屋に、デイジーが現われる。しかしそのデイジーは、彼の幻覚だった。彼女はドラッグで酩酊した時、数人の男にレイプされ、まもなく嘔吐した物がノドに詰まって死んでしまったのだ。そして彼女の幻覚が消えたあと、バドはまた車を走らせるのであった。