ディープエンド・オブ・オーシャン 1999-11-06
解説
3歳で失踪した息子の9年後の生還が家族に投げかける波紋と、彼らが必死に再生への道を探る姿を描いたベストセラー小説の映画化。1988年、ウィスコンシン州マディソン。カッパドーラ家の3歳の次男ベンが行方不明になってしまう。即座に、大がかりな捜索が行われるが、事件に巻き込まれたという以外手がかりは得られなかった。それから9年、ふとした偶然から事件は解決、ベンと家族は突然に再会を果たす。しかし、空白の9年を埋めることはあまりにも困難な道のりだった。
あらすじ
1988年、ウィスコシンシン州マディソン。写真家のベス(ミシェル・ファイファー)はレストランの支配人の夫パット(トリート・ウィリアムス)に見送られ、7歳のヴィンセントと3歳のベン、赤ん坊のケリーを連れて高校の同窓会に出席。ところが、少し目を離したすきにベンが姿を消し、プリス主任刑事(ウーピー・ゴールドバーグ)ら警察の捜査もむなしく、ベンは発見されなかった。9年後。シカゴで暮らすようになった一家の前に芝刈りのバイトの少年サム(ライアン・メリマン)が訪れる。なんと彼は12歳になったベンのモンタージュ写真とそっくりだった。やがて真相が明らかに。子供を失ったばかりのベスの同窓生セシルがベンを連れ去っていたのだ。彼女は彼をサムと名付け、その後結婚したジョージ(ジョン・カペロス)とベンを残して自殺した。セシルはジョージに真実を隠していて、ジョージは彼を実の息子のように育てていた。こうしてベスの家庭で暮らし始めたサムだが、両親や兄妹のことを彼はほとんど覚えておらず、彼には居心地はよくなかった。3カ月が過ぎた頃、サムが時折ジョージの元へ帰っていたことが分かる。ヴィンセント(ジョサナン・ジャクソン)はそれを知りながら黙っていた。彼は弟の失踪は自分の責任と感じ苦悩しながら成長、ベスとの関係もぎくしゃくしていた。べスはサムをジョージの元に返すことを決断した。彼が戻った夜、ヴィンセントは飲酒運転で事故を起こし拘留される。面会に行ったベスは、プリス刑事の助言を聞き、彼に9年間つらい思いをさせたことをわびた。そんなヴィンセントをサムが面会に訪れる。彼は兄のことだけはかすかに覚えていたのだ。数日後の真夜中、サムはヴィンセントを訪ねる。彼はこの家に住むことに決めたと言い、ふたりはバスケットをはじめた。そんな彼らをベスとパットはそっと見守るのだった。