あふれる熱い涙 1992-03-28

公開:1992-03-28/製作:1992年    old
日本
 

解説

 田代廣孝が製作・脚本・監督を務めた初の劇場用作品。アジアから見た日本の姿を浮かび上がらせる。ルビー・モレノが心に傷を持つフィリピン人女性を熱演。
 日本人の父とフィリピン人の母を持つ私生児のフェイは、東北の農家に嫁ぎ花嫁として迎えられる。父・吉田がいる日本に来れば幸せになれると信じていたフェイだったが、寡黙な夫の横山昭一との単調な日々に苦痛を覚え家出してしまう。帰国の費用を稼ぐため東京・新大久保の中華料理店で働くようになった彼女は、アパートの隣人である国分良一と亜川麻美と知り合った。二人はフェイが父親に会えるよう手を尽くすが、吉田は二十年間一度も会ったことのないフェイを娘と認めてくれなかった…。

あらすじ

日比混血のフェイは、父の国日本に行けば幸せになれると信じ、嫁不足に悩む岩手の農村に嫁ぐ。しかし1年後、無口な夫・横山との働くだけの生活に疲れて家出したフェイは、フィリピンへ帰る旅費を得るため、東京・新大久保の中華料理店で働く。そこで彼女は隣人のカップル、国分と麻美に出会う。国分には、かつて自分の娘を精神異常者に惨殺され、そのショックで妻をも失ってしまったという過去があった。2人はフェイを父親に会わせるために手をつくすが、20年間1度も会ったことのない娘を商社員の父・吉田は認めようとしなかった。日本での夢を打ち砕かれてしまうフェイ。一方、そのころ横山はフェイの居所を知るが、半分あきらめ気味の彼はただ無口に働くだけだった。そんなある日、国分と麻美の禁断の愛を知ってしまうフェイ。国分の娘を殺したのは麻美の弟だったのだ。やがて国分の存在を煙たがる吉田の陰謀によって、2人の関係がマスコミに暴かれてしまう。国分と麻美は行方不明になり、フェイもそのままフィリピンへ帰ってしまう。数日後、ようやくフェイを連れ戻すべく横山がフィリピンにやって来た。その時、こらえていた何かが消え去ったように、フェイの瞳には熱い涙があふれ出るのだった。

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