ボーイズ・ライフ 1993-11-06 THIS BOY'S LIFE
解説
50年代アメリカを舞台に、暴力的な継父の下、苦しみながらも成長していく少年の姿を描いたヒューマン・ドラマ。憎まれ役の継父に扮するのはR・デ・ニーロ。
あらすじ
1957年のアメリカ。母親のキャロライン(エレン・バーキン)と息子のトビー(レオナルド・ディカプリオ)は、キャロラインの暴力的なボーイフレンドのロイから逃れ、一攫千金を夢見てユタ州ソルトレイクシティへと車を飛ばしていた。新しい土地で2人は再出発するが、父と母の3人で暮らす理想の家庭環境が心を圧迫するのか、トビーは学校で度々問題を起こしてしまう。ある日ロイが再び姿を現したため、母子はシアトル行きのバスに飛び乗る。シアトルに移り住んで半年、成長期にあるトビーはますます精神的に不安定になり、町の不良グループと行動を共にするようになっていた。一方、キャロラインは、明るくユーモアがあって社交的な紳士ドワイト(ロバート・デ・ニーロ)と出会い、彼に強くひかれる。トビーの生活態度を改めるため、ドワイトの元に預けられることになったが、温厚そうに見えた彼は「おまえを鍛えなおす」と脅かして厳しく当たる。それはしつけというより暴力的な威圧だった。ドワイトとキャロラインは再婚し、彼の家での新しい生活が始まる。やがて、ドワイトは次第に父親としての権威を押しつけ、暴君のように振る舞いはじめた。それは、彼が本当は小心者にすぎないことの現れだった。だが静かな暮らしを望む母親は、反抗するトビーをなだめながら従順に従う。保守的でつまらない町で2年間を過ごしたトビーは町を出ていくことを決意し、大学の奨学生試験を受ける。合格した彼にドワイトは悪態をつき、我慢の限界に達したトビーは、ついに父を殴り倒して母と手を取り合って家を飛び出す。それは、自分の将来の夢と可能性を信じた勇気ある決断だった。