キューティーハニー 1974-03-16
解説
永井豪が原作を提供した、スーパーヒロインアニメ。その第一弾の劇場版作品。
人間そっくりの容姿と正義の心、それに自在に変幻可能な空中元素固定装置を兼ね備えた美少女アンドロイド・如月ハニー。彼女は愛の戦士キューティハニーとして、自分の父・如月博士を殺した世界的犯罪結社「豹の爪(パンサークロー)」と戦っていた。そんなある日、豪貨客船でのファッションショーに参加することになるハニー。しかも彼女がまとうのは、世界で唯一の赤い真珠「人魚の涙」だ。だがそこにパンサークローの女性サイボーグ・シーパンサーが来襲。敵の狙いはくだんの人魚の涙だが、実はその宝石とシーパンサーの間には、意外な哀しみに満ちた悲話が横たわっていた……。
東映動画(現・東映アニメーション)が製作したTVシリーズ第一弾の第12話「赤い真珠は永遠に」のブローアップ版。「春休み 東映まんがまつり」の中で公開された。
あらすじ
世界に一つしかない赤い真珠・人魚の涙が日本で展示されると決まってから、航海中の大型船が原因不明の爆発を起し沈没するという事件が続発した。これは、シーパンサーが、シスターゾラのためにと、人間への復讐のために人魚の涙を狙って起していたのだった。十九世紀の終り頃、エーゲ海で人魚が掴ったことがあった。助けてくれと哀願した人魚の目から流れた涙が赤い真珠となってこぼれた。欲に目がくらんだ漁師たちは、もっと涙を流させようと痛めつけたために、人魚は死んでしまった。この殺された人魚がシーパンサーの妹だったのだ。シーパンサーは、人間に復讐するために、パンサーゾラの一味に加わり、アンドロイドとなっていたのである。赤い真珠を展示する豪華客船のファッションショーに出ていたハニーは、シーパンサーの攻撃を受けた。ハニーは人魚に変身してシーパンサーを説き伏せようとしたが、無駄だった。ハニーはついにシーパンサーを倒した。だが、ハニーの胸は晴れなかった。ハニーはシーパンサーと妹のために、赤い真珠を海に返したのだった。