ノートに眠った願いごと 2007-11-03 가을로
解説
10年前に亡くした最愛の女性から、新婚旅行の計画がつづられたノートを受け取った男の心の旅を描く感動ドラマ。1995年に韓国で実際に起きたデパートの崩壊事件をモチーフに、『バンジージャンプする』の奇才キム・デスン監督が切なく美しいラブストーリーに仕上げた。ノートを手に旅に出る主人公を、『美しき野獣』の演技派ユ・ジテが好演。主人公が貫き通すいちずな愛と、絶望から希望への道のりをつづる再生のテーマが胸を打つ。
あらすじ
テレビの旅番組のディレクターをしているミンジュ(キム・ジス)と司法研修院生のヒョヌ(ユ・ジテ)は、結婚を控えていた。弁護士から検事に志望を変更したヒョヌはなれない仕事に忙殺され、ミンジュと家具を見に行く約束の時間に間に合わなかったため、彼女にデパートの中で待つよう言う。ようやくヒョヌがデパートの前まで来たとき、突然、デパートの建物が崩壊し、ミンジュはこの世を去る。10年後。今なおミンジュを死に追いやったのは自分だという自責の念に支配され、死んだように生きるヒョヌは冷徹な検事になり、誰に対しても心を閉ざしていた。そんなとき、ミンジュの父親がヒョヌを訪ね、一冊のノートを置いていく。そこには、ミンジュがひそかに計画していた新婚旅行の旅程が、手書きの地図と2人の愛の思い出がつまった文章とで綴られていた。政治絡みの事件に深入りしすぎたことから休職処分を受けたヒョヌは、ミンジュが記した土地のすべてに行くことを決意。西南部の木浦(モッポ)から砂漠のある牛耳(ウイ)島に渡り、東南部に位置する古都・慶州(キョンジュ)へ。内延(ネヨン)山を登って滝を見、東海岸を北上するなど、彼女の記した地図と言葉に導かれ、2人で来るはずだった新婚旅行をひとりで辿る。ミンジュの言葉を胸に抱き、自然の美しさに心の平穏を取り戻していくヒョヌは、同じようにひとり旅をしている若い女性セジン(オム・ジウォン)とたびたび出くわすようになる。ミンジュの描いた地図に沿って旅しているかのようなセジンは、驚くことに、ミンジュが記していた言葉とまったく同じことを言う。ヒョヌはミンジュの魂が宿っているかのようなこの女性に、ミンジュを知っているのか、と問いかけるが…。