映画館の恋 2007-03-31 극장전
解説
『気まぐれな唇』などのホン・サンス監督が、映画と現実の世界を交えて見せる純愛物語。ある映画の主演女優と、その映画を観た男が出会い、虚構と現実の世界が共鳴する様を映し出す。二部構成の本作で可憐なヒロインと、映画女優の二役を演じるのは、『美しき野獣』のオム・ジウォン。変わり者の映画監督志望の男を『殺人の追憶』のキム・サンギョンが好演する。監督の映画への愛がぎっしりと詰まったファンタジーに脱帽。
あらすじ
<第1部>映画の物語。チョン・サンウォン(イ・ギウ)は大学の入学試験を終えたばかり。兄から普段より多めにおこづかいをもらってチョンガクの街に出かけた。サンウォンは街の眼鏡屋の店先で偶然ある女性に出会ってしまう。中学校時代の初恋の人ヨンシル(オム・ジウォン)。もう2度と会えないと思っていたサンウォンだったが……。10代最後の年、ヨンシルとサンウォンの運命はどうなっていくのか。<第2部>第1部の物語を映画館で観た観客の物語。キム・ドンス(キム・サンギョン)はチョンノの映画館で先輩が監督した作品を観終わったばかり。彼は映画の主人公がまるで昔の自分のように思えてならない。おまけに劇場の前で今観た映画に出演していた女優(オム・ジウォン)と偶然出会ってしまった。彼女の名前はチェ・ヨンシル。彼女も自分が出演した映画を観に映画館へ来たらしい。その夜、ドンスのもとに同窓会の副会長をしている友人から連絡が入った。映画監督になった先輩を励ます会を催すので出席しろとの事だった。先輩は今病院に入っている。行くべきかやめるべきか迷いながらチョンノの街をさまようドンス。彼はふと思いついて、映画の中に出てくる場所を巡ってみたくなった。そんな時、ファンにサインをしている女優ヨンシルを見かける。勇気を出して声をかけるドンス。驚いたことにヨンシルはとても親切な対応をしてくれた。ドンスは彼女との出会いを自分の運命のように感じ始めるが……。