長州ファイブ 2007-02-10

監督: 五十嵐匠
脚本:五十嵐匠
公開:2007-02-10/製作:2006年    old
日本
 

解説

幕末期に命がけでロンドンに渡った長州藩の志士たちのチャレンジを描いた歴史ロマン。サムライの身分を捨て、自身を精密機械のように鍛練し、“生きたる機械”となって日本を変えるために奔走した男たちの青春を壮大なスケールで見せる。後に“日本工学の父”と呼ばれる山尾を『46億年の恋』の松田龍平が熱演。人間描写が得意な『アダン』の五十嵐匠監督は情熱の赴くままに生きた男たちの姿をスクリーンいっぱいに映し出す。

あらすじ

尊王攘夷の気運が高まる1862年12月。品川御殿山に建設中のイギリス公使館の焼き討ちを果たした一党の中には、長州の若き志士である山尾庸三(松田龍平)、志道聞多(北村有起哉)、伊藤俊輔(三浦アキフミ)等がいた。数日後、彼らは佐久間象山(泉谷しげる)の薫陶を受け、イギリスを始めとした西欧列強から日本を守る為にはむしろ「敵」である彼らから多くを学ぶべきであると悟るに至り、イギリスへ渡る事を決意する。海外渡航は幕府により厳固に禁じられていたが、長州藩主・毛利敬親(榎木孝明)から黙認の言質と援助を取りつけ、航海術に長けた野村弥吉(山下徹大)、噂を聞きつけた遠藤謹助(前田倫良)を仲間に加えた五人は密航へ向けて動き出した。前代未聞のこの目的を遂げる為には「“侍”であることすら捨てる」と覚悟を決めて髷を切り落とした五人は、1863年5月、死罪覚悟で帆船チェルスウィック号に乗り込んだ。数ヶ月に及ぶ厳しい航海の末に到着したロンドンで、驚異的な繁栄を誇る文明都市の光景に我が目を疑う五人。昼は化学実験を始めとする大学での授業に感嘆の声を上げ、夜は英語を学ぶべく英字新聞と格闘する勉学の日々。イングランド銀行で紙幣の印刷に目を見張る遠藤や、鉄道に心奪われる野村など、五人それぞれが、それぞれの興味の向かうところに従い知識と文化を貧欲に吸収していくのだった。しかし半年を経たある日のタイムズ紙に、長州藩と薩摩藩の攘夷行動への反撃として欧米諸国連合が日本本土への上陸作戦を進行させている旨の記事を見つけた伊藤と志道は、母国の短絡的な攘夷論を正すことが今や先決と判断し、苦渋の決断の末、残る三人に初志を託して帰国の途についてしまう。残る三人が帰国するまで命を張って国を守ると言い残した二人を見送った山尾たち。彼らはそれぞれに、病苦や孤独と闘いながら死に物狂いで技術を学び、祖国の為に“生きたる機械”となるべく励むのだった……。

Add files...   
画像をこちらに
 
movieimg/2007/2/19312

◀︎ Back