ラグタイム 1983-01-22

公開:1983-01-22/製作:1981年    old
 

解説

 今世紀初頭。第一次大戦を前にしたアメリカを舞台に、混乱の時代に生きる様々な人間のドラマを、「カッコーの巣の上で」「アマデウス」の巨匠ミロス・フォアマンが描いた群像ドラマ。妻をモデルにしたマジソン・スクエアの銅像を巡って繰り広げられる夫の青年による建設者の射殺事件。その一方で展開する、赤ん坊と恋人を捨てた黒人ピアニストの話など、様々な人間たちが織り成す人間ドラマによって混沌とした時代を表現していく。

あらすじ

今世紀初頭のアメリカ。マジンン・スクェアのタワーに裸像が立つことになった。この像を設計したスタンフォード・ホワイト(ノーマン・メイラー)の家では、華やかなパーティが開かれていたが、そこへ若い男ハリー・K・ソウ(ロバート・ジョイ)がどなりこんで来た。像のモデルは元コーラス・ガールで、今はハリーの妻イヴリン(エリザベス・マクガヴァン)がモデルといわれており、妻の名誉と家名を守るために像を降ろせと要求するが、ホワイトは拒否。話はニューロシェルに住む一家に移る。花火や祭りの飾りなどの製造工場を経営している父(ジェームズ・オルスン)、母(メアリー・スティーンバージェン)、母の弟(ブラッド・ドッリフ)らが食卓についていた。その時、庭で黒人の赤ん坊が発見された。心やさしい母は、父の反対をおさえて一時的に赤ん坊とその母親セーラを引き取ることにした。一方、ニューヨークでは、像を降ろす法的手段がないことを知ったハリーが、マジソン・スクェア・ガーデンでホワイトを射殺、その場で逮捕された。弁護士は心神喪失状態での行為と主張することにして、イヴリンに「その方向で証言し、ハリーとの離婚を承知すれば百万ドルが支払われる」と言う。裁判の帰り、イヴリンはユダヤ人街で切り紙細工をしていたターテに話しかけられた。彼女をモデルに紙を切っていたターテは、妻の浮気を知らされると怒って妻を追い出した。後日、ターテを訪ねて来たイヴリンに、弟が交際を申し込む。彼は前から彼女に憧れていたのだ。ニューロシェルに黒人ピアニストのコールハウス・ウォーカー・ジュニア(ハワード・E・ロリンズ)が、訪ねて来た。彼が赤ん坊の父親だったのだ。イヴリンの偽証のおかげで、ハリーは無罪となり精神病院へ入れられた。イヴリンと弟が抱きあっているところへ、弁護士が現われ、彼女が姦通したので二万五千ドルしか払わないという。セーラとの結婚を決意したウォーカーは、その帰りに消防団員に嫌がらせをされ、新車のシートに馬糞をくっつけられた。怒りにもえたウォーカーは車をもと通りにさせようと弁護士や役所を廻るが埒があかない。彼のことを心配したセーラは副大統領に陳情に行き警備員になぐられた傷がもとで死亡。ついにウォーカーは仲間と消防署を襲って署員を射殺する。イヴリンに振られた弟が、ウォーカーに爆弾を作ろうと申し出た。彼らは消防隊長コンクリンの家を爆破。ついでニューヨークのモーガン図書館を占拠する。その頃、弟の行為で騒ぎたてられた一家はリゾート地に来ていた。浜辺では海賊映画を撮影している。監督はターテ、主演女優はイヴリンだった。ウォーカーはコンクリンをよこせと要求。警察からはウォルド警視総監(ジェームズ・キャグニー)が、出張して来て指揮をとる。黒人の指導者ワシントンの説得にも耳をかさなかったウォーカーだったが、ついに仲間を無事に逃がすなら降伏してもよいという。仲間は夜の闇にまぎれて逃げ出した。1人で出て来たウオーカーを、ウォルドは射殺させる。その後、母はターテと一緒に去り、精神病院からハリーが退院した。やがて、アメリカは第一次大戦に参戦する。(東宝東和配給*2時間36分)

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