風のダドゥ 2006-05-13
公開:2006-05-13/製作:2006年
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解説
心に傷を負った人々が、馬や自然と触れ合う中で生きる力を取り戻していく姿を描いた人間ドラマ。馬と触れ合うことで心身を癒す“ホースセラピー”をモチーフに、『ウィニング・パス』の中田新一監督が温かなまなざしで希望と再生のドラマを描き出す。生きる希望を失ったヒロインに、本作が初主演となる新星、木村文乃がふんし、共演には榎木孝明、勝野洋、犬塚弘らベテランが勢ぞろい。舞台となった阿蘇の雄大な大自然に癒される。
あらすじ
春を待つ阿蘇山を、ひとり彷徨う16歳の少女─彼女の名は浅野歩美(木村文乃)。孤独感に耐えきれずに家を飛び出し、山中で意識を失い倒れていたところを装蹄師の桜田(犬塚弘)によって、彼が働く「阿蘇ふれあい牧場」へ運ばれる。牧場では、かつて競馬界で名調教師として名を馳せた安藤幹夫(勝野洋)とその家族、ある出来事をきっかけに過去を捨てた元高校教師、言葉を失った少年たちが暮らしていた。一命を取り留めた歩美は、しばらくそこで生活することを決意。阿蘇の雄大な自然の中、彼らの誠実な人柄にふれ、元競走馬メイワジョニーとの出逢いを通して、次第に心を開いていく。そんな矢先、「生きることを難しく考えるんじゃない」と励ましてくれた桜田の死を知り、歩美は深い失意の底に突き落とされる。生きる希望を見失った彼女に、再び生きる力を与えたものとは…。全てのものを包み込む雄大な自然、あらゆる悲しみを吹き払う清涼な風、正面からぶつかってきてくれる人々、そして心の慟哭を分かち合える一頭の馬。心身に深い傷を負った一人の少女は、かつて出逢ったことのない様々な優しさに触れ、戸惑いながらも再生してゆく……。