グラインドハウス 2007-09-01 Grindhouse
解説
“グラインドハウス”とは、B級映画ばかりを2本立て、3本立てで上映する映画館の総称。かつては全米大都市周辺に多く存在し、自他共に認める映画オタクのクエンティン・タランティーノ監督も少年時代に通い詰めていたという。本作はそんな往年のグラインドハウスを現代に甦らせるべく、タランティーノ監督と盟友ロバート・ロドリゲス監督がホラー映画を競作、実際に2本立ての形態で上映された画期的なイベント・ムービー。ロドリゲス監督はゾンビ・アクション「プラネット・テラー」、タランティーノ監督はスラッシャー・ムービー「デス・プルーフ」を製作。また本編と本編の間には実在しない映画の予告編まで流して、当時の雰囲気を忠実に再現。
あらすじ
テキサスの夕暮れ時。オースティンのラジオ局で一番の人気DJ、ジャングル・ジュリア(シドニー・タミーア・ポワチエ)は親友のシャナ(ジョーダン・ラッド)、久しぶりに地元に戻ってきた大学時代の女友達アーリーン(ヴァネッサ・フェルリト)と一緒に街へ繰り出し、一夜の気晴らしをする。お気に入りのバー、グエロスからテキサス・チリ・パーラーへとはしごする彼女たちを、密かにつけている男の影。ドクロマークの付いた不気味なシボレーを乗り回し、顔に傷痕のある謎の中年男、スタントマン・マイク(カート・ラッセル)だ。ジュリアたち3人や、バーに居合わせたパム(ローズ・マッゴーワン)は、会話するうちにこの男への警戒心をゆるめていく。しかし、パムを送るために車に乗せた彼は突如、恐るべき豹変を遂げる。14ヶ月後。テネシー州で映画撮影に携わっている、スタントウーマンのキム(トレイシー・トムズ)とゾーイ(ゾーイ・ベル)、メイク係のアバナシー(ロザリオ・ドーソン)、新進女優のリー(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、ぽっかり空いたスケジュールを有意義に過ごそうと計画。ゾーイの希望で、映画「バニシング・ポイント」に出てきた1970年代型ダッジ・チャレンジャーに試乗しようということになる。ディーラーの元にリーを置き去りにして、アクロバティックなスタントライドを楽しむ3人。ゾーイはボンネットに乗ってごきげんだ。そんな彼女たちに目をつけたのが、あの男、スタントマン・マイクである。いきなり車をぶつけてきたマイクに、女たちの怒りが爆発。タフな女たちの猛反撃が始まる……。