花のお江戸の釣りバカ日誌 1998-12-23
解説
やまざき十三、北見けんいちの同名コミックを原作に、三國連太郎&西田敏行コンビで人気を博すシリーズの番外編。従来のサラリーマン社会から一転、江戸を舞台にした時代劇スタイルで巻き起こる珍騒動を描く。山田洋次脚本、栗山富夫監督。共演に黒木瞳、谷啓、酒井法子。時は江戸末期。世の中が大きく変わりゆく時代に、春夏秋冬を釣りばかりしている男がいた。その男・浜崎伝助は八年前に釣りが原因で藩をクビになり、長屋で浪人暮らしの身。世の中は不景気真っ盛りで、仕官の口はなかなか見つからない。そんなある晩、隅田川に釣りへ出掛けた伝助は、寂しげな隠居・鈴木一之助と知り合う。やがてふたりは意気投合。伝助は、一之助の勧めで江戸詰め藩士の採用試験を受けることになるのだが・・・。
あらすじ
釣り好きが元でお抱えの藩をクビになってしまった浜崎伝助は、妹の美津とふたり、長屋で浪人暮らしをしている。いつものように夜釣りに出かけた伝助は、そこでどこか寂しげな隠居・鈴木一之助と出会う。同好の士としてすっかり意気投合したふたりだったが、実は一之助は庄内藩の江戸家老であった。次の日、いつものように仕官の口を求めて面接へ出掛けた伝助だが、特技は夜目が効くことと釣りしかなく、当然ながら面接官たちから総スカンを食らう。しかし一之助の鶴の一声でめでたく採用となった。ところがやはり何をやっても全くダメな伝助。ついついさぼって庭の池で釣りに興じていて、危うく上司に見つかりそうになったところを小浪に助けてもらう。小浪の美しさと優しさに一目惚れしてしまう伝助。しかし、その後の庄内藩と一之助の危機を得意の釣りの腕と夜目が効くことを生かして救った伝助は、「欲しいものを褒美として与える」という一之助の言葉に後押しされて小浪に求婚、めでたく結ばれるのであった。