モントリオールのジーザス 1990-03-23
公開:1990-03-23
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解説
1989年のカンヌ国際映画祭で批評家賞を受賞した、ドゥニ・アルカン監督による人間ドラマ。教会からジーザスの芝居の上演を依頼されたダニエルは、一緒に演る仲間を探し、五人の人間を集めた。そして初演の夜、モントリオールの街を望む丘の上で上演された彼らの受難劇は、ユニークな解釈と趣向で、集まった観客や評論家の拍手喝采を浴びる。だがこの上演を依頼した司祭は、聖書の記述を覆す大胆な解釈に戸惑い、続演にあたって脚本の変更を要求してくるのだが……。
あらすじ
司祭(ジル・ペルディエ)からの依頼で、ジーザスの芝居を上演することになったダニエル(ロテール・ブリュトー)は、未婚の母コンスタンス(ジョアンヌ・マリー・トランブレー)、CMモデル、ミレーユ(カトリーヌ・ヴィルクニング)、吹き替え声優マルタン(レミー・ジラール)、教育映画の解説者ルネ(ロベール・ルパージュ)の5人の仲間を集め、それぞれ新たな生き方を始めるようになる。芝居作りのため、コンスタンスのアパートにダニエルとミレーユが移り住み、やがて初演。モントリオールの丘の上でのジーザスの芝居は大絶賛、一夜にして評判を得る。しかし教会側はこの芝居にとまどい、中止を命じる。そして警察と観客の乱闘に巻き込まれたダニエルは、十字架に縛られたまま倒れ、病院に運ばれ、やがて帰らぬ人となる。脳死したダニエルの肉体からは臓器が取り出され、世界へ送られる。こうして彼は、他人の体の一部となって甦るのだった。