フッテージ 2013-05-11
解説
ある家族が首つり状態で見つかり一家の娘が失踪した事件の起きた家に移り住んだノンフィクション作家が、数々の陰惨な殺害現場が収められた8mmフィルムを見つけその謎に憑りつかれていくホラー。監督・脚本は「地球が静止する日」「エミリー・ローズ」のスコット・デリクソン。俳優としても活動するC・ロバート・カーギルも脚本に参加。殺害現場を映した8mmフィルムにのめり込んでいくノンフィクション作家を「クロッシング」「トレーニング・デイ」のイーサン・ホークが演じる。ほか、舞台を中心に活躍するジュリエット・ライランス、「ダイ・ハード2」のフレッド・ドルトン・トンプソン、「マルコムX」のヴィンセント・ドノフリオらが出演。
あらすじ
『流血のケンタッキー』という犯罪ノンフィクションを発表しベストセラーになったものの、その後10年間あまり振るわなかった作家のエリソン・オズワルト(イーサン・ホーク)。彼が妻トレイシー(ジュリエット・ライランス)と二人の子どもを連れてペンシルヴァニア州キング郡郊外にある一軒家に引っ越したのには、理由があった。その家は、以前スティーヴンソン一家が首を吊り、一家の娘が失踪した事件の現場で、その事件の真相を追い新作を書くためであった。地元の保安官(フレッド・ダルトン・トンプソン)は、誰もが忘れたがっている事件のことを掘り起こさないようエリソンに注意する。ある夜、エリソンは屋根裏部屋で、数本の8mmフィルムと映写機を見つける。『家族一緒に2011』と書かれたフィルムを回してみると、そこには庭で楽しそうに過ごすスティーヴンソン一家の姿が映し出される。突然場面が変わり、大木にくくりつけられた縄に一家が吊られていくという無残なシーンが流れる。別のフィルムをかけると、年代はバラバラであるものの、どれも共通してある家族が惨殺されるシーンが収まっていた。映像を食い入るように見るエリソンは、水面に映る仮面の男や、血で描かれた謎の記号が映り込んでいることに気付く。フィルムの収まっていた箱のふた裏を見ると、子どもが描いたようなつたない感じでこれらの惨殺シーンが描かれており、どの殺害現場にもミスター・ブギーという男の姿があった。エリソンが探る事件の謎に興味を持つ副保安官(ジェームズ・ランソン)の協力を得て、事件の資料を入手したエリソン。そこには、どの家族も遺体から薬物反応が出たと記されていた。副保安官に紹介してもらったオカルト犯罪の権威であるジョナス教授(ヴィンセント・ドノフリオ)に話を聞くと、これらの殺人事件は宗教的儀式で、血で描かれた記号はバビロニア王朝で行われていた邪教崇拝に通じるとの見地を示す。すっかり事件の謎に憑りつかれたエリソンに、半世紀以上に渡る呪いが忍び寄っていた……。