ほうきに願いを 2021-06-25
監督:
五藤利弘
脚本:五藤利弘
公開:2021-06-25/製作:2021年
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解説
栃木県鹿沼市に江戸時代から伝わる伝統工芸品・鹿沼ほうきを題材にした人間ドラマ。伝統のほうき作りを守ってきた職人一家と、東日本大震災で被災し宮城県から越してきた母娘の交流を描く。メガホンを取ったのは『おかあさんの被爆ピアノ』などの五藤利弘。それぞれに葛藤を抱える少女たちを、『哲人王~李登輝対話篇~』などの桃果と栃木県出身の和泉詩、ほうき職人を『フェルメールの憂鬱』などで五藤監督と組んだモロ師岡が演じるほか、岩瀬晶子、三坂知絵子、伊嵜充則らが出演する。
あらすじ
2011年。東日本大震災で未曽有の被害を受けた人たちの中に、被災した宮城県から栃木県鹿沼市に引っ越して来た母娘がいた。その鹿沼でほうき職人として伝統を守ってきた男は、家業だけでは生活が成り立たないため、副業で塾を経営していた。男は宮城から鹿沼にやって来たその母子家庭の娘を支えてやろうと、月謝を取らず、塾に通わせる。だが、高校受験を控えたその娘は、心に負った震災の傷が癒えず、塾を休みがちだった。どうにかしてやりたいと思いながらも、不器用で何もできずにいる男。だが、男の娘にとっては、他人の娘にばかり優しくする父が面白くなかった。見かねた妻がたしなめたものの、男は娘の気持ちを理解してやれない。やりきれない心と心がすれ違い、交わりそうで交わらない。息苦しい暮らしの中、娘たちは何を見つけるのか……。