漫画誕生 2019-11-30

監督: 大木萠
脚本:若木康輔
公開:2019-11-30/製作:2018年    old
日本
 

解説

日本初の職業漫画家であり現在の漫画業界の礎を築いた北沢楽天の歩みを追った伝記ドラマ。楽天は福沢諭吉に見出され一躍時代の寵児に。それまで蔑まれていた風刺絵を漫画という一つのジャンルとして広く浸透させるが、やがて黒く強大な時代の波が押し寄せる。監督は「花火思想」の大木萠。現在の漫画のルーツといわれながらも歴史に埋もれてしまった幻の漫画家・北沢楽天を「沈黙-サイレンス-」のイッセー尾形が、楽天の妻いのをデザイナーとしても活動する篠原ともえが演じる。本作は、北沢楽天生誕140周年およびさいたま市立漫画会館開館50周年を記念し企画された。第31回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ部門出品作品。

あらすじ

昭和18年、太平洋戦争が激化するなか、日本は「漫画奉公会」を設立し本格格的国策へと乗り出していた。ある日、一人の老人が内務省の検閲課に呼ばれ、促されるまま自らの華やかな過去を語り始めた。この老人こそが、奉公会の会長であり、かつて“近代漫画の父”と呼ばれた北沢楽天その人であった。若かりし頃、友人とともに切磋琢磨を誓い合った楽天は、福沢諭吉の誘いで時事新報社に入社する。これからの日本の新聞絵は、着眼点の低いポンチ絵ではなく「漫画」というれっきとした表現方法のひとつして定着させよう奮闘する楽天。ところが、思い通りにいかない日々。「時事漫画」のヒットにより一躍時代の寵児となった楽天は、卓越した風刺センスと確かな画力で次々と新しい表現方法に挑戦し、成功への道を突き進んでいく。美しい妻も娶った彼は、漫画家としての地位を不動のものにした。しかし明治43年、大逆事件が勃発、かつての友人が関係していることを知る。時代は確実に移り変わろうとしていた。風刺とは何か? 自分の本当に描きたいものは何か?やがて黒く強大な時代の渦が、楽天や漫画はおろか、日本全体をも飲み込んでいくのであった―。

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