ロストガール 2009-02-14
公開:2009-02-14/製作:2008年
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解説
壊れていく妻と再生させようとする夫との葛藤(かっとう)を通じて、人間関係のあやを繊細(せんさい)につづる恋愛ドラマ。仕事でのトラブルをきっかけに、過食症と人間不信になったヒロインを演じるのは、『殯(もがり)の森』『愛の予感』の実力派女優、渡辺真起子。妻の力になれない夫には、『リアリズムの宿』などの山本浩司がふんする。監督は本作でデビューする山岡大祐。どうにもならない人間の弱さや依存性を突き放さずにとらえた物語に、切なく温かい気持ちにさせられる。
あらすじ
涼子(渡辺真起子)は小さいながらも人気のあるレストランのオーナーシェフ。夫の大地(山本浩司)と信頼できるスタッフたちとで店を切り盛りする充実した毎日を過ごしていた。ところが、食中毒事件を起こしたことをきっかけに、涼子は自宅のクローゼットに引きこもるようになる。夫は毎日、愛を込めた手料理で彼女を治そうと尽くすが、涼子はストレスからくる過食で摂食障害を患い、食べ吐きを繰り返していた。しかし、涼子は仕事に復帰さえすれば、かつての自分を取り戻せると信じている。一方、大地はきちんとした食生活ができるまでは、と妻の職場復帰を認めない。そんなある日、「あんたと一緒にいると私がダメになる」と大喧嘩の末、涼子は家を飛び出してしまう。唯一の友人、由佳(田辺愛美)のもとに身を寄せる涼子。しかし、由佳も涼子の自分勝手な振る舞いにうんざりして、涼子を追い出しにかかるのだった。逃げ場を失った涼子は、しかたなく夫のいる自宅へ戻ることに。涼子が現実に体当たりして辿り着いた結論とは……?