ネバダ・スミス 1966-07-23
解説
両親を殺された16歳のマックス少年は、ネバダ・スミスと名を変え復讐の旅に出る。彼は、犯人の三人の男たちを一人ずつ追い詰め、仇を討っていくが……。数奇な運命をたどった男の復讐劇。
あらすじ
白人の父とインディアンの母の間に生まれ、砂漠と山の中を走りまわって育ったマックス(スティーブ・マックィーン)にとって、人生は何一つくったくのない、のん気なものであった。ところがある日、マックスの両親が、3人の殺し屋ジェシ、ビル、トムに殺された。この事件を境にして、マックスの心には、どす黒い怒りと、悲しみが沈殿するようになった。やがて、マックスは、3人の殺し屋に復讐するために、1頭の馬と1挺のライフルをたずさえて、旅立った。そして、とある日。マックスは、町から町へと流れ歩く鉄砲かじ屋ジョナスにめぐり会い、彼から拳銃の扱いかたを習った。―ーどんな時にも油断してはいけないー―というジョナスの言葉は世間知らずのマックスにとって、貴重な教訓であった。やがて、町から町、酒場から酒場へ流れ歩いたマックスは、遂に殺し屋の1人ジェシを見つけ、壮絶な死闘の末、彼を倒した。この闘いでマックスは総身に傷を負ったが、彼を慕うインディアン娘ニーサの手厚い介抱で、身体も次第に回復していった。そうするうちに、マックスは、ルイジアナの刑務所に2人目の殺し屋ビルが服役していることを知り、彼は、わざと強盗をたくらみ保安官に捕まって刑務所に入った。そして、巧みにビルをそそのかして2人は脱獄し、彼らに同情したフランス人の血をひく娘ピラー(スザンヌ・プレシェット)に助けられて逃げのびた。やがて、マックスは素性をあかし、ビルと対決し、ビルを撃ち倒した。5年の月日が流れ、今ではマックスは、お尋ね者の身になっていた。そしてある日、マックスは遂に念願の3人目の殺し屋トムに会いトムの両足を撃ち抜いた。が、今、念願を果たしてみるとマックスの心に宿るのは、復讐を成就した快感ではなく、血なまぐさい生活を続けてきた、自らに対する幻滅でしかなかった。マックスは過去から脱け出すため、銃をすて、かつて彼に、目がさめたらまともな仕事を世話すると約束してくれた、ジョナスを探しに旅立った。彼はその後、ネバダ・スミスと呼ばれるようになった。