べらんめえ芸者と大阪娘 1962-02-07

監督: 渡辺邦男
脚本:須崎勝弥,渡辺邦男
公開:1962-02-07/製作:1962年    old
日本
 

解説

 葉山浩三の原案をもとに「南太平洋波高し」の渡辺邦男が「ひばり民謡の旅 べらんめえ芸者佐渡へ行く」の須崎勝弥とともに脚本を執筆し自ら監督した。撮影は「南太平洋波高し」の渡辺孝、音楽は「ひばり・チエミの弥次喜多道中」の米山正夫が担当。「べらんめえ芸者」シリーズ第六弾で、主演の美空ひばりが一人二役を演じた。
 富貴乃家の小春は曲がったことが大嫌いなべらんめえ芸者。気の進まない縁談がいやで大阪から東京へ逃げてきた会社令嬢の真弓に同情した小春は、彼女の恋を成就させるべく奔走する。真弓は顔も声も小春に瓜二つなのだが、性格がとても穏やかなので、居候先の息子で小春に頭の上がらない鉄也は大喜び。芸者仲間がポンジュースで腹痛を起こしたことから、小春は発売元の道頓堂本舗に怒鳴り込むが、そこで青年支店長の桧山圭吉と出会い心を奪われてしまう。ポンジュースのキャッチコピー「恋の活力素」を考案したのが、真弓の恋人の馬場三郎だった。小春は真弓の追い立ち話を聞くうち、二人が双子の姉妹であることに気づくのだった。

あらすじ

天下のべらんめえ芸者、富貴乃家の小春姐さんは、妹芸者美千代と梅奴をつれて年始まわりの途中、下駄問屋三角商店の鉄也と会った。小春の尽力で浮浪児から足を洗った因縁で、鉄也は小春に頭が上がらない。父のすすめる縁談が気に入らず、大阪から恋人のいる東京へ逃げてきた真弓という娘が、三角屋商店の居候になった。彼女は小春と瓜二つだが、大変におとなしいので鉄也はゴキゲン。一方、小春は目下売り出し中の「恋の活力素・ポンジュース」をのんだ〆香が腹痛を起こしたことから、発売元の道頓堂本舗にどなり込むが、母の電話で〆香の腹痛は食べすぎと判った。青年支店長桧山圭吉の男らしい態度は、小春の心をとらえずにはおかなかった。ところで、奇縁にも真弓の恋人こそ、恋の活力素のキャッチフレーズの立案者馬場三郎であった。真弓の父、日暮研造の経営する工場は道頓堂の資本が入っているところから、おいそれとは断れない縁談なのだ。真弓から事情を聞いて愕然とした三郎は、当分は形勢を観望することにきめた。まもなく、真弓にアルバイト口を頼まれていた鉄也が、一晩で三万円という素晴らしい仕事を探してきた。かねてから小春のステージ出演を望んでいたナイトクラブ・ハリケーンの支配人を口説き落としたのだ。真弓は小春に援助を求め、そのとき真弓の生い立ちを聞いた小春は、自分と真弓が双生児の姉妹だと知った。ハリケーンは名妓小春をステージに迎えて大盛況。実は本物の小春だが、真弓とばかり思い込んでいる鉄也は有頂天である。圭吉が惚れているのが小春、三郎が恋しているのが真弓なのだが、ハリケーンの舞台以来それが妙にこんがらかって事件はもつれるばかり。しかし、小春の努力ですべては円満に納まり、三郎と真弓はめでたく結ばれた。

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