大学の石松 1956-05-18

公開:1956-05-18/製作:1956年    old
日本
 

解説

 宮本幹也の同名小説をもとに「黒帯三国志」の松浦健郎と山崎巌が脚本を書き「水戸黄門漫遊記 怪力類人猿」の伊賀山正徳が監督した青春映画。デビュー間もない高倉健の主演作である本作はシリーズ化され、同じキャストで全四作が製作された。
 昭和大学に通う石松こと石田松夫は、やくざの親分を父に持っているものの、切った張ったの世界を忌み嫌っていた。早川組に追われる千春という娘を救ったことから、石松は早川たちが大学の近くにいかがわしい店を建設していることを知る。学生たちは反対運動を開始、石松は千春を清水次郎吉教授に預け、早川の悪行を止めさせようと父に相談するが、学生が口を出すなと取り合ってもらえなかった。そして店がオープンする日、石松はひとりで早川のもとへ向かうが、逆に捕らえられ監禁されてしまう。

あらすじ

昭和大学の学生石田松夫こと石松は千葉県佐原の親分で製粉業をいとなむ石田庄之助の息子であった。同級生の加宮由紀は石松とは喧嘩友達であったが心では彼を愛していた。ある日、学校の帰途、メリケンの鉄に追われる娘千春を救ったことから石松達は鉄の親分の土建屋早川伝八が大学の附近にホワイトハウスという怪し気なソープランドを建てているのを知った。学生達は反対運動を始めることにした。石松は庄之助の子分もぬけの辰から早川はかつて父親のところにワラジを脱いだことのある旅鴉だったことを聞かされた。石松は千春を友人の大政こと大野政治のアパートに預けようとしたが大政がそこを追い出されてしまったので哲学の先生で次郎長こと清水次郎吉の家に預かってもらうことにした。早川は千春のことをタネにして庄之助が東京に持っている縄張りを手に入れようとした。千春がある日誘拐された。石松はハウス問題を父に頼んで早川に話をつけて貰おうと佐原に向ったが庄之助は学生のくせに余計なことに口を出すなと取り合わなかった。ホワイトハウス開店の日、単身早川の前に出かけた石松は捕えられて監禁されたが息子の身を案じて現われた庄之助やその子分達に救い出され、早川方と大乱闘が始まった。駈けつけた学生達の応援の中で石松は早川や鉄を倒した。警察の手も動き、ホワイトハウスは閉鎖されることになった。誘拐されたと思った千春は、もぬけの辰が気をきかしたつもりでかくまってあった。学園には平和が戻った。石松と由紀の喧嘩友達的友情も当分続いて行くことであろう。

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