テロ2000年 集中治療室 1997-06-07
解説
二人組のギャングは少女を誘拐し、人質と共にテレビ出演した後、その少女を殺害した。彼らは旧東ドイツの町で“人間狩り”と称し、外国人難民を次々と虐殺していく……。問題作「ドイツチェーンソー大量虐殺」の監督が、ネオナチによる外国人排斥運動をヒントに作り上げた新たなる問題作。
あらすじ
東西統一後のドイツは難民の大量流入に頭を抱えていた。そんな中、福祉員のペーター・フリッケ(ウド・キアー)がポーランド人のパヴラク一家を難民収容所へ送る途中、一家ともども失踪。捜査官のペーター・カーン(ペーター・カーン)が妻のマルグリット(マルギット・カルステンセン)とともに到着したラッサウは、「ポーランド野郎を殺せ」の立て看板が立ち並ぶ狂騒の町だが、カーンもまたスーパーの宣伝のためのバイクの曲乗りが血みどろで死亡するのを目にすると、突如銃撃戦を巻き起こす過激な捜査官である。ネオナチのクーネンは「人民、国家、人種」「アウシュヴィッツは嘘だ!」「憎悪万歳!」と叫んでいる。霊媒・ブーベラの「ポーランド人は生きている!」の声に従い、マルグリットらは林の中を捜索し、袋にくるまれ腐り果てた首を発見するが、フリッケの行方はいまだ知れない。大臣も参列して哀悼の意を表する一家の葬式には「移民はお断り! 化け物め!」と神父の罵声が響く。一方、難民収容所でもマツンバを中心に暴動が発生。逮捕する者も逃げる者も、また難民たちも、ひたすらレイプに走る。一味のマルティナが、ついにフリッケは汚水槽の中にいると白状し、フリッケは女装姿の死体で発見される。裏切ったマルティナは仲間に犯されて昏睡状態に陥り、ヴィブケ……と口走る。マルティナの金髪のカツラをかぶったマルグリット、「ヴィブケ!」と叫ぶカーン、そして一味の神父もまた金髪のカツラをかぶって一台の車に乗り込み、「私がヴィブケ、お前が私を殺した」と合唱する……。