KOYA 澄賢房覚え書 1993-12-04
公開:1993-12-04
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解説
井上靖原作の『澄賢房覚え書』を村野鐵太郎監督が映画化。美術史家の女と破戒僧の生き様を描くエロティック伝奇ロマン作品。“女人禁制と女犯”をテーマとした論文執筆のため、真言宗総本山・高野山を訪れた美術史家の秋月洋子。彼女は図書館で偶然、女犯の戒に触れたため高野山を追放されたとされる僧侶・澄賢について書かれている資料を見つける。“煩悩即菩薩”と言われた澄賢に愛染明王を重ねて惹かれる洋子は、澄賢の書いた“理趣経”を探すが、50年の間一度も罪を犯さなかったという僧侶・照栄の妨害により見つけ出すことができない。そんなある日、洋子は再び高野山を訪れる。そこで澄賢、照栄の2人の僧に時空を超えて出会うのだが…。
あらすじ
美術史家の秋月洋子は『女人禁制と女犯』をテーマにした論文を書くために高野山に来ていた。図書館に立ち寄った彼女は偶然にも、女犯の戒に触れて高野山を追放されたとされる僧、澄賢のことが書かれている資料を見つけた。“煩悩即菩薩”と言われた澄賢の姿に愛染明王の姿を重ね、惹かれていく洋子。澄賢の書いた『理趣経』を探し求めるが、五十年間一度も罪を犯すことがなかったと言われる僧、照栄の邪魔によって見つけ出すことが出来ずにいた。ある日、洋子は再び訪れた高野山で、澄賢、照栄の二人と時空を越えて出会った。長い年月を経て、許し合うことのできた二人の僧、それを見つめる洋子。澄賢と洋子は再び会う約束をして別れた。その後、図書館を訪ねた洋子は、ついに探し求めていた『理趣経』を見つけるのだった。