イノセント・ライズ 1996-11-09

公開:1996-11-09/製作:1994年    old
 

解説

 ある日、美しい海辺でひとりのイギリス人紳士が謎の死を遂げた。自殺か他殺か、刑事クロスは真実を調査する為現場へと向かう。彼はそこで事件の鍵を握るグレイブズ家の兄ジェレミーと美しい妹セリアと出会ったが、2人には幼い頃に起こった家族の死にまつわるある恐ろしい秘密があった……。幼年時代の悲劇的な出来事に束縛されたまま、自分たちの間が引き裂かれる事を危惧するあまり、最終的には悲劇的行動に導かれてしまうふたりの近親相姦的な愛の姿を描いたサスペンス。

あらすじ

1938年9月。フランスの北西部のある海岸。風光明媚な同地の見晴らし台で、ロンドン警視庁の元警部ジョー・グリーン(ドナル・マッカン)が謎の自殺を遂げる。彼を恩人と仰ぐ元部下の刑事アラン・クロス(エイドリアン・ダンバー)が事件の調査にやってくる。彼はフランス警察のモンフォール(ベルナール・アレール)に頼み、彼の娘でジョーの通訳をしていたソランジュ(ソフィ・オーブリー)を助手代わりに、事件の鍵を握るらしいグレイヴス家に乗り込む。グレイヴス家当主のヘレナ夫人(ジョアンナ・ラムリー)はナチス信奉者、息子のジェレミー(スティーヴン・ドーフ)は10年前に双子の弟を殺した疑惑があり、しかもアメリカ帰りの妹セリア(ガブリエル・アンウォー)とはただならぬ関係にあるらしい……と、きなくさい雰囲気がクロスを苛立たせた。ジェレミーの妻モード(マリアンヌ・ドニクール)は実はユダヤ人で、ヘレナは彼女を毛嫌いし、ジェレミーと口喧嘩が絶えない。セリアの前の婚約者は数年前に謎の事故死を遂げていた。彼女は新しい婚約者のクリストファー(メルヴィル・プポー)を連れてきたが、彼の前でもジェレミーとの親密さを隠さない。セリアはクロスに「私を守って」と頼み、クロスはそんな彼女に引かれていく。その矢先、ヘレナが殺され、容疑者としてジェレミーが逮捕される。嵐の夜。クリストファーはセリアに愛想をつかして去った。忍んできたセリアをクロスは抱く。抱かれながらセリアは真相を語る。すべての事件はジェレミーとセリアが引き起こしたものだった。双子の弟を殺したのはジェレミーだった。いつともなく結ばれた兄妹。セリアの婚約者は、二人がわざと見せつけたセックスにショックを受け、車を暴走させて自殺したのだった。ヘレナは二人が協力して殺した。すべてを聞いたクロスはセリアをニューヨークへ帰すべく、駅へ送る。ところがセリアはジェレミーを呼び出した。駅舎で抱き合う二人。彼女を手放せないジェレミーはセリアの首に手をかけた……セリアの身を危ぶんで戻ったクロスが目にしたのは、ジェレミーを逆に殺し、幼児のように指をくわえ、放心してうずくまるセリアの姿だった。

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