ラッシュライフ 2009-06-13
解説
『フィッシュストーリー』『重力ピエロ』など、著作が次々と映画化される人気作家・伊坂幸太郎の原作を、 東京芸術大学映像研究科の面々が完全映画化。孤高の泥棒、宗教にハマる青年、不倫相手と邪悪な計画を進めるカウンセラー、リストラされたサラリーマンを中心に、交錯する人生模様を描く。堺雅人、寺島しのぶら、人気と実力を兼ね備えた豪華キャストが実現。4人の監督から成る一本の長編映画という、邦画では珍しいスタイルにも注目だ。
あらすじ
独特な人生観を持ち、己の美学を貫く孤高の泥棒・黒澤(堺雅人)は、その日もいつもと同じように部屋の中を物色していた。だが、突然戻ってきた家の住人と思しき男とバッタリ鉢合わせをしてしまう……。父親(塩見三省)に自殺され、神に救いを求める青年・河原崎(柄本佑)は、その日もいつもと同じように教団が運営する施設で動物の世話をしていたが、突然、教団の幹部・塚本(竹嶋康成)から車の運転を依頼される。到着した先のマンションには、憧れの教祖・高橋(塩谷瞬)の想像もしなかった姿があった……。自らクリニックを経営する精神科の女医・京子(寺島しのぶ)は、元患者でプロサッカー選手の青山(深水元基)と不倫関係にあった。その日、遂にお互いの伴侶の殺害を決意して行動に出るものの、車で走行中に見知らぬ男を轢き殺すという想定外の事態に陥ってしまう……。同僚を庇って会社をリストラされた豊田(板尾創路)は、妻と息子に家を出て行かれ、再就職先も見つからず街をさまよっていた。その日もいつもと同じように駅前をふらついていたところ、コインロッカーの鍵を咥える犬と遭遇する。そのロッカーの中から拳銃を発見した豊田は、自分をリストラした男への復讐を決意する……。やがて4つの人生が交錯するとき、生涯でたった一度きりの“特別な1日”が訪れる……。