スマイル 聖夜の奇跡 2007-12-15
解説
夢に挫折した元タップダンサーの青年が、弱小アイスホッケーチームを勝利に導くまでを描く青春ストーリー。アイスホッケーに魅せられた俳優の陣内孝則が構想に8年をかけ、企画・原作・脚本・監督を担当した。奇想天外な練習と作戦でチームを監督する主人公を『世界の中心で、愛をさけぶ』の森山未來が、その恋人に『シムソンズ』の加藤ローサ。オール北海道ロケを敢行し、少年たちの成長劇や大迫力の接触プレーの数々で魅せる。
あらすじ
タップダンサーを目指して上京したものの、膝の故障で故郷である北海道に帰って来た佐野修平(森山未來)。彼は恋人の山口静華(加藤ローサ)と結婚を望むが、彼女の父親はオーナーを務める少年アイスホッケーチーム「スマイラーズ」を道内大会で優勝に導くという条件を与える。スマイラーズは一度も試合で勝ったことがない弱小チームであり、修平もアイスホッケーのルールさえ知らない素人。静華との仲を裂くための無理難題ともいえるものだった。しかし、修平はあきらめなかった。得意のタップダンスを活かした奇抜な練習と戦略で、選手の少年たちを鍛えていく。そのなかのひとりで、エースの猪谷昌也(綿貫智基)は、同じリンクでフィギュアスケートを練習する少女・篠原礼奈(岡本杏理)を見初める。礼奈と昌也が心を通い合わせるまでに時間は掛らなかった。お互いの練習の合間を縫って、ささやかなデートを重ねる二人。やがて礼奈は、スマイラーズにとってアイドル的な存在になってゆく。クリスマスに開催される大会に向けて、さらなる猛特訓に励む選手たちだが、礼奈は病で倒れてしまった。病名は、急性リンパ性白血病。入院して難病を戦う礼奈を、スマイラーズのメンバー全員で励ます。「お前の病気なんて、俺たちが試合で勝つよりも簡単なことだろ? 弱気なことを言ってんじゃねぇよ!」大会での対戦相手は、強豪サンダーバーズだった。大人と子供ほど実力の違うチームとの試合に、スマイラーズは苦戦して前半戦で大差をつけられる。メンバーを鼓舞させるため、タップダンスで会場中を盛り上げる修平。それでパワーを得た選手たちは、なんとか逆転勝利する。しかし同じ頃、礼奈は天に召されていた。それから20年後、成長した昌也(坂口憲二)はプロアイスホッケー選手となっていた。昌也は、リンクでフィギュアスケートを舞う少女の姿を眺めながら、礼奈との遠い思い出の日々を振り返るのだった。