スパニッシュ・プリズナー 1999-05-01
解説
会社に莫大な利益をもたらすであろうひとつの数式を考案したジョー・ロス。だがジョーの期待とは裏腹に、彼に対する報酬に関してクライン社長は言葉を濁すばかりだった。訪れたリゾート地で偶然知り合った富豪ジミー・デルから届け物を頼まれるジョー。それはジミーがテニスプレイヤーの妹に宛てたプレゼントだった。麻薬などを知らずに運ばされる事があるという話を聞いたジョーは帰りの機内で包みを開けてしまうが、そこには破れた一冊の本と、ジミーが妹にジョーを推薦するメッセージが添えられていた……。
あらすじ
カリブのリゾート、エステフェ島。ビジネスマンのジョー・ロス(キャンベル・スコット)は会社に莫大な利益をもたらす市場を支配することができるデータである“プロセス”を発明し、その説明を会社の要人たちに説明するために同地を訪れた。彼は雇い主のクライン社長(ベン・ギャザラ)が発明の権利を自分から奪い取ろうとしているのではないかと不安を抱いていた。そんな折り、ジョーは謎の男ジミー・デル(スティーヴ・マーティン)と出会う。富豪でテニスの名選手である妹がいるという彼は、ジョーから発明の話を聞くや、協力を申し出、妹との縁談を持ちかける。疑念を抱きながらも、会社との関係も悪化したためデルと手を結ぼうとするジョーの前に、デルを追っているというFBIの捜査官マキューン(フェリシティ・ハフマン)が現れる。FBIの指示のもと、発明の書類を手にデルとの約束の場に出向いたジョーだが、デルは現れないばかりか、なんと書類はいつのまにか白紙とすり替えられていた。警察に届け出たジョーだが、デルの姿は家はもちろん、存在の証拠もろとも完全に消えていた。ジョーはかねて彼に好意をみせてくれていた秘書のスーザン(レベッカ・ピジョン)の助けを求める。どこかに残っているはずのデルの存在を証明する証拠を探すジョーにいつしか魔の手が忍び寄る。なんとスーザンも敵の一味だったのだ。姿を現したデルがジョーに銃口を向ける。絶体絶命のジョーは思いもかけないかたちで救われた。すべては彼から発明を奪おうとするクライン社長の謀略で、ジョーは知らぬ間に捜査の都合上、詐欺師を追うための囮にされていたのだった。