春駒のうた 1986-03-22

公開:1986-03-22    old
 

解説

 宮川ひろの同名児童小説を神山征二郎が監督し映画化。松田昭三、神山魁三、石倉保志と神山が脚色を担当した。物語の舞台となる利根川上流の山村でオールロケを行っている。
 星野圭治は昭和20年8月16日、父親の戦死公報が届いたその日に生まれた。祖父母の文三とカネに育てられた圭治だったが、小学校一年のとき小児マヒにかかり、右足が動かなくなってしまう。圭治は一年間入院し、そのあと村に戻ってくるが、子供たちに「びっこ」と言われ傷ついた。文三は分校の小林先生に詰め寄るが、先生はそれが原因で逃げ出してしまった。新学期になり新任教師の園田恵子が赴任、子供たちに自分は逃げ出さないと宣言する。子供たちは登校しない圭治を励まそうと、彼が描いた絵の展覧会を開くことにした。

あらすじ

昭和20年8月16日。炭焼をしながら生活している星野文三のもとに、息子の戦死公報が届く。そのとき、奥の間から産声が聞こえ、戦死した息子の子供、圭治が誕生した。圭治は祖父母の文三、カネに可愛がられながら元気に育つが、小学校一年のとき、突然小児マヒにかかり、右足が動かなくなってしまう。一年後、退院して村にもどってきた彼に、子供たちは圭治と気づかず「びっこ、たっこ」と不用意な言葉を投げかけた。子供たちの態度に怒った文三は、圭治が病気にかかったとき、足をどづいたのは誰だ、捜しだすまで登校させないと、分校の小林先生につめよる。文三の態度に、小林先生も後任の先生も分校から逃げだしてしまった。新学期が始まり、新任教師・園田恵子が赴任してきた。彼女は逃げださないと子供たちに約束する。その夜、酒に酔った文三がどなりこんできた。翌日、どなり返しに行った恵子は、味噌づくりを手伝いながら、カネの話を聞き、もってゆき場のない文三の苦しみ、悲しみを感じるのだった。ある日、圭治は二年ぶりに登校するが、また来なくなった。子供たちは皆で相談し、圭治を励まそうと彼が描いた絵の展覧会を鎮守の森で開く。喜んだ圭治は皆に絵をプレゼントする。恵子は「春駒」の絵をもらった。夏祭の日、酩酊した文三はみこしの前に座りこんでしまう。恵子はそんな彼に怒りをぶつけ、心を開くように訴える。圭治を学校に通わせることができなかった恵子は、教師をやめようかと悩む。そのとき、彼女のもとに、圭治の描いた「春駒」の絵が全国友情の絵コンクールの最優秀作品賞に入選したという知らせが届いた。

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