行方不明の息子に会いたいと望む、老婦人の心境を静かにつづった作品。イタリアを代表する名女優ジュリエッタ・マシーナが、主人公の老婦人を静かに力強く演じ上げる。
フランスの片田舎。イタリアからフランスに移り込んで半世紀になるベルティーユ(ジュリエッタ・マシーナ)は、長年住み慣れた家を売ろうとしていた。そして今日はお別れパーティが開かれる日。大勢の子供や孫たちに囲まれベルティーユは幸せそうだが、ただ一人、一番気掛かりな末っ子のラファエルだけはまだ来ない。そしてパーティがお開きになるころ、やっと彼は姿を現す。