ACRI 1996-08-24
解説
ジャーナリストの羽岡は、オーストラリアの海洋大学の佐古田教授が唱える“人間は人魚から進化した”という学説を信じていた。彼は、ある海難事故の生存者が人魚と関係があるのではと疑問を抱き、調査を開始する。石井竜也監督によるファンタジー第二弾。ビデオ題は『ACRI THE LEGEND OF HOMO-AQUARELLIUS』。
あらすじ
1888年の香港・邪侖屈で人魚を目撃したと、イギリス人博物学者のグスタフ・オージュボンはその著書の中で語っている。それから一世紀が経った現在のオーストラリア、進化の過程で海に帰った人類の一部が人魚になったというホモ・アクアレリウスの学説を唱えて日本の学界を追われた佐古田教授のもとに、海原密という学生がやってきた。彼は恋人の亜久里を海難事故で失い、自分だけが10日後に助かるという不思議な体験を持っていた。その時の記憶を失った密は自分が助かったのは人魚のおかげではないかと考え、その答えを佐古田に求める。しかし、佐古田は彼の話に耳を傾けようとはしなかった。ある日、友人の飯田と海に出た密が行方不明になり、1カ月後に漁船の網に生きたまま引き揚げられた。密の空白の10日間を追っている元“ネイチャーワールド”誌の記者・羽岡は、彼がホモ・アクアレリウスと密接な関係にあるに違いないと、密が収容された病院に佐古田を向かわせる。果たして密の体には異変が認められ、手には水かきが、首の後ろにはえら呼吸の穴が見つかった。人魚に会ったことがあるという長老タオの証言を得た佐古田は、ホモ・アクアレリウスの存在を確信し、密の失われた記憶を催眠療法で回想してみることにした。密は空白の10日間に、ホモ・アクアレリウスの亜久里と交わりを持っていたのだ。市長選に出馬を表明しているノリスは、密を利用して仲間を捕らえようと企んだが、佐古田と羽岡の活躍によって計画は失敗に終わる。催眠療法がきっかけとなってホモ・アクアレリウスの記憶を呼び戻した密は、亜久里とともに海へ帰っていった。