ヒョンジェ 2008-01-19

公開:2008-01-19/製作:2006年    old
日本
 

解説

 船の乗っ取り事件を発端に、犯人を狙撃した警察官とその息子、さらには犯人を兄に持つ在日朝鮮人の青年との心の交流を描いたヒューマン・ドラマ。主演は奥田瑛二、共演に高野八誠、ハ・ヨンジュン。1979年、大阪。ロックに熱中する高校生、加納純は、在日朝鮮人の青年キム・ヨンチョルと出会い、バンド活動を通して次第に友情を深めていく。そんなある日、街中で大人たちから暴行を受けていたヨンチョルを純の父・靖史が偶然助け出す。やがて純とヨンチョルは、靖史が11年前に起きたクルザー乗っ取り事件で犯人だったヨンチョルの兄を射殺した警視庁狙撃隊員である事実を知るのだが…。

あらすじ

1968年、川崎でシージャック事件が発生した。多数の人質を楯に取り、発砲を繰り返す犯人(金山一彦)が一人の人質に銃口を向けたその時、ある警視庁狙撃隊員の発砲によって犯人は射殺された。それから11年後、1979年大阪。通天閣を間近に見上げる街にロックンロールに熱中する高校2年生、加納純(高野八誠)の姿があった。在日朝鮮人学生とのケンカの絶えない毎日の中で、純は幼い頃から仕事を転々とし、パチンコや酒に逃げる生活をして、母を苦しめ死なせた父にも苛立ちを隠せない日々を送っていた。やがて純は、河原でドラムの練習をするキム・ヨンチョル(ハ・ヨンジュン)と出会う。純のバンドに参加することになったヨンチョル。二人はしだいに友情を深めていくのだった。そんなある日、ヨンチョルは町で大人たちに暴行を受ける。ヨンチョルが朝鮮人であることを知り、暴行をエスカレートさせていく大人たち。そこへ一人の男がヨンチョルを助けに入る。その男は純の父・加納靖史(奥田瑛二)だった。そんな加納の姿にヨンチョルは、いつも自分を助けてくれた亡き兄・ヒョンジェの姿を重ねるのだった。一方、本屋に入った純は、そこでたまたま手にした週刊誌を見て愕然とする。そこには11年前の、あの川崎シージャック事件のことが書かれていた。自分の父がかつて警視庁狙撃隊員で、ただ一人発砲し犯人を射殺したことを知った純。どうしようもない混乱と怒りを父親にぶつけ、家を出てしまう。ヨンチョルもまた、自分の大切なヒョンジェ(兄)を殺したのは、純の父であったことを知る。ヨンチョルの兄は、あのシージャック犯人だったのだ。複雑な気持ちで葛藤するヨンチョル。しかし、兄のかつての仲間たちの報復計画を知ったヨンチョルは加納の元へ走り、加納に逃げるように伝えるが、加納は「もう逃げることに疲れた」と言い、夜の街に姿を消してしまう……。

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