ソフィー・マルソーの三銃士 1996-06-29 LA FILLE DE D'ARTAGNAN
解説
文豪アレクサンドル・デュマの『三銃士』の後日譚。ダルタニアンの娘が、老ダルタニアン、老三銃士と共に悪を懲らすというコメディ・タッチの冒険ロマン。修道院に黒人奴隷が逃げ込み、これをかばった院長は悪漢たちに殺されてしまう。この修道院で育った娘エロイーズ(S・マルソー)は、修道院を出て父ダルタニアン(P・ノワレ)に助けを求めた。やがてかつての三銃士アラミス(S・フレイ)、ポルトス(R・ビレリー)、さらにはアトス(J=L・ビドー)も加わって、悪漢たちと彼らの陰謀を粉砕する……。
あらすじ
フランス南部のとある修道院。ある夜、一人の黒人奴隷が逃げ込んできた。身を挺して彼をかばった院長は、追っ手の男とその情婦の紅いドレスの女に刺し殺されてしまう。そのいまわの際を看取ったのは、有名な剣士ダルタニアン(フィリップ・ノワレ)の娘、エロイーズ(ソフィ・マルソー)だった。この事件の背後に陰謀の存在を感じたエロイーズは、父の助力を得るため、単身パリへ。途中、おかしな若い詩人クエンティン(ニル・タヴェルニエ)と知り合い、愛しあうようになる。20年ぶりに再会した父だが、寄る年波には勝てず、娘の訴えにも重い腰を上げようとしない。たまらず次期国王ルイ14世に直訴を試みるが、うまくいかない。だが、娘の懸命さに胸打たれたダルタニアンは、往年の仲間、アラミス(サミー・フレイ)とポルトス(ラウール・ビレリー)を集め、遂に真相を暴くべく決起する。一方、ただならぬ事態を察知したマザラン枢機卿もまた、動きだしていた。院長の仇、そして陰謀の首魁はクラサック公爵(クロード・リッシュ)とその愛人エグラン ティーヌ(シャルロット・ケイティ)とにらんだ一行は、その所領へ乗り込むが、エロイーズが敵の手に落ちてしまう。ある古城でマザラン側の密偵と鉢合わせした三人、しかしその密偵こそかつての三人の親友、アトス(ジャン=リュック・ビドー)だった。そして陰謀とは、闇の奴隷売買で私服を肥やすクラサックが、諸侯を糾合、ルイ14世を暗殺し、国を私せんとする恐るべきクーデターのことであった。エロイーズが監禁された修道院へと乗り込む四銃士たち。激闘の末、クラサックはエロイーズとダルタニアンの刃に倒れ、ここに陰謀は見事に粉砕されるのだった。