ぼくたちのムッシュ・ラザール 2012-07-14

公開:2012-07-14/製作:2011年    old
カナダ
 

解説

カナダ・モントリオールの小学校で、担任教師の突然の死に動揺する生徒たちと、その後任となった一風変わった教員との交流を描いた人間ドラマ。子どもたちと誠意を持って向き合うラザール先生の姿を通し、人生の意味や教育のあり方を繊細に紡いだ物語は、世界各地の映画祭で絶賛され第84回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた。監督は、『本当に僕じゃない!』のフィリップ・ファラルドー、主演は『いのちの戦場 -アルジェリア1959-』のモハメッド・フェラッグが務める。

あらすじ

ある冬の朝、モントリオールの小学校へ、牛乳当番のため早めに登校したシモン(エミリアン・ネロン)は、担任の女性教師マルティーヌが教室で首を吊って死んでいるのを見つける。シモンから事態を聞いた教師が全校生徒を校内から退出させるが、シモンの同級生アリス(ソフィー・ネリッセ)もその現場を見てしまう。事件から1週間が経ったが、子どもたちはショックを受け、学校は生徒たちの心のケアや後任探しの対応に追われていた。そんななか、アルジェリア系移民の中年男性バシール・ラザール(モハメッド・フラッグ)が代理教師の募集広告を見て応募してくる。採用されたラザールは、温和な性格から早々に子どもたちと打ち解けるが、その授業のやり方は決して洗練されたものではなかった。円形に並んだ机を直線に並べ替えたり、子どもには難解なバルザックの古典小説の口述筆記を課したり、古い文法用語を使ってフランス語の授業を行ったりした。子どもたちはラザールの授業に戸惑いつつも、徐々に以前の生活を取り戻していく。なかでもアリスはラザールの母国アルジェリアに真っ先に興味を持ち、写真を集めるなど、誰よりも積極的に新しい環境を受け入れようとするが、マルティーヌ先生の死を忘れることができなかった。そして、その現実を遠ざけようとする学校側の姿勢に疑問を持ち、先生の死を気にしていない振りをするシモンに苛立つ。一方、ラザール自身も、愛する人々の死を乗り越えなければならなかった……。

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