陽光桜 -YOKO THE CHERRY BLOSSOM- 2015-11-21

公開:2015-11-21/製作:2015年    old
日本
 

あらすじ

1974年、愛媛県川内町(現在の東温市)の山間部。農業高校を卒業後、家業の造園や農業を切り回す高岡正堂(的場浩司)は、一風変わった父・正明(笹野高史)と母・艶子(風祭ゆき)の3人暮らし。30歳を過ぎた正堂は見合いで恵子(宮本真希)と結婚、いよいよ家業を盛り立てていく責任を背負っていた。だが正明は商売を息子に任せっきりで、ひたすら自分の趣味の桜づくりに没頭する日々。そんなある日、たまりかねた正堂は正明を問い詰める「このままじゃウチは破産やけん。なんでわざわざ山を無駄に使ってカネにもならない桜を作る必要があるんじゃ……」寂しげに沈黙した正明は、静かに戦前の物語を息子に語り始めるのだった……。1940年。戦局を悪化させていた日本。当時、地元の青年学校農業科教員だった正明は「お国のために戦ってこい。そしてまたこの桜の木の下で会おう」と言って桜咲く校庭から教え子たちを送り出した。しかし日本は敗戦。正明の生徒たちも各戦地の最前線で若き命を落とした。悔悟と自責の念が高岡を苦しめ、やがて正明は農業知識をもとに桜の新品種作出に一生を捧げる決意をする。亜熱帯のジャワから極寒のシベリアまで各国で散っていった教え子たちの慰霊のため、どのような気候の地でも花を咲かせる新種の桜を作るのだ。この忌まわしい戦争を二度と繰り返してはならいという人類平和のメッセージを桜に託して世界に送り届けよう……。そんな正明の戦争に埋もれた過去を初めて知った正堂と恵子は、その後、正明の生涯をかけた桜づくりを手伝うことになるが、鎮魂と世界平和の願いを込めた桜の新品種開発の道は苦難の連続であった。植物遺伝学上、桜は人工受粉で新たな品種をつくることは不可能だと言われていた。しかし正明は自らの誓いを胸に秘め不屈の精神で試行錯誤を繰り返すのだった。そして正明の決意から30年。その執念は「陽光」という桜の新品種登録第一号となる新しい桜を誕生させ、さらに正明は家族さえ想像もしない大いなる計画を実行しようと動き始めていた……。

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