あいときぼうのまち 2014-06-21
監督:
菅乃廣
脚本:井上淳一
公開:2014-06-21/製作:2013年
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解説
日本の原子力政策に翻弄(ほんろう)された一家の4世代70年にわたる葛藤を、四つの時代を交錯させて描く人間ドラマ。福島県出身の菅乃廣監督の父親が生前に発した「この奇病は昔原発で浴びた放射能が原因かもしれない」という一言をきっかけに企画され、脚本を若松孝二監督の弟子で、『戦争と一人の女』で長編初監督を務めた井上淳一が手掛ける。キャストには夏樹陽子、勝野洋、大谷亮介、千葉美紅が名を連ねている。
あらすじ
1945年、福島県石川町では来る日も来る日も学徒動員で英雄はウランを採掘していた。自分が何を探しているのかも知らず。1966年、福島県双葉町では原発建設反対派の最後の一人となった英雄は村八分にされていた。娘の愛子も職にあぶれ、愛子が淡い恋心を通わす健次ともそれが原因で疎遠になっていた。2011年、震災前、電力会社で親子二代で働いていた健次は息子を癌で失ったばかりだった。そんな折、愛子と再会をはたすのだが、愛子の孫娘・怜は、愛子と健次の関係を知る事となる。そして訪れる3月11日。福島県南相馬市で暮らす家族に津波と原発事故が押し寄せた。すべてを失った怜は、街の灯りを取り戻した東京を一人彷徨い、見知らぬ男に体を売り、被災体験を口実に客から金を要求する。そんなある日、怜は義援金募金詐欺をする沢田と出会い、怜もまた街頭に立つことになるのだがー