ノエルの不思議な冒険 1983-04-29
解説
フォークシンガーで絵本作家でもあるイルカが著した絵本が原作の劇場ファンタジーアニメ。
ある夏の暑い日。女の子ノエルちゃんは愛犬キンノスケとともに、飛行機に乗ってお日様に向かう。目的は、こんなに暑くてはさぞお日様も辛かろうと思い、相手にアイスクリームを届けるためだ。お洒落が美徳の星・キカザリ星に立ち寄ったのち、ノエルちゃんはお日様に対面。アイスクリームを貰ったお礼にと、お日様はジョギングの楽しさを教えてくれた。ノエルちゃんの旅はまだまだ続くのだ。
イルカが創設した会社イルカオフィスが3年の歳月をかけて完成させた、ミュージカル場面もある新感覚のファンタジーアニメ。イルカは劇伴を手がけた他、主人公ノエルのCVも担当。イルカの実子である冬馬くん(当時3歳)もキンノスケ役でCV出演した。アニメーション本編の実制作はグループ・タックが主体となって担当。
あらすじ
ある日、ノエル惑星でたくさんの動物達とのんびり暮らしているノエルは、愛犬キンノスケと飛行機に乗ってお日様にアイスクリームを届けに行くことにした。途中、着飾ったものが一番美しく一番偉いというキカザリ星に立ち寄り、大臣にノエルは心がきれいならたとえ裸でも美しいと教える。そしてお日様にアイスクリームをプレゼントし、お礼にジョッギングを教えてもらっていると、そこにスモッグがやって来た。そのスモッグはどこかの星からでているという。ノエル達はスモッグの星に行って見ることにし、その星を見つけたとたんスモッグに捕まり、海に落ちてしまう。海底を探険していると辺りが暗くなってきた。そこにヘドロの集団が襲って来て、ノエルは急いで「助けて」とSOSを送る。スーパーマンの学校から、ノエルの電報を見てクジラのスーサンが出動した。スーサンはヘドロを食べてしまい海の底は、また平和にもどった。スーサンにお礼を言いスモッグの正体を捕まえに行ったノエルは、スモッグの街の真中にきつねの子供を見つける。その子はコン吉と言い、小児喘息にかかっていた。コン吉は「この街はスモッグだらけだけど、お父さんの働いている工場の煙だから、ぼくはこの街が好きだ」と言う。そしてコン吉の「小さくてもいいから本当の青空が見たい」という願いを、スーサンを呼んで叶えてあげたノエルは「この青空は少しの間だけど、君はこの街が好きなんだから、いつも願っていれば小さな努力がいつか大きく実るよ」と言い残し別れを告げるのだった。