ジュテーム~わたしはけもの 2008-11-22
解説
自分の人生を自分の責任で生きる、という強い意志を持った一人の女性の生き方を描く現代の愛と性の物語。「金曜日の妻たちへ」など数々のヒットドラマを生み出してきた鎌田敏夫が原作と脚本を手掛け、「29歳のクリスマス」でも鎌田とコンビを組んだ星田良子が監督を務める。主演は『シルク』の芦名星、彼女の人生を変える相手役には『アンフェア the movie』の加藤雅也。コールガールをしながらも、強くしなやかに生きるヒロインの姿が共感を誘う。
あらすじ
100円ショップでアルバイトをしながら、淡々とした生活を送っている由佳(芦名星)。ふとしたことでビルの屋上から飛び降り自殺をした女性を目撃してしまう。自分が思い描く自分像とかけ離れている状況に悩んでいた由佳の心に、私を勝手に理解しないでくださいという書き置きが強く残る。ある日、街で山藤(洞口依子)という女から、人生を嫌々送っていると人間は汚れていく、キレイになりたいと思わないかと、声をかけられる。自分を変えてみたいと思った由佳は、未知の世界に足を踏み入れることを決意する。それは、高級コールガールの世界だった。コールガールを始めてから、昼はアルバイト、夜は様々な男に抱かれる毎日を過ごしていた。地味で内気だった由佳が、鮮やかな衣装を身にまとい、真っ白な肢体を露わにして、男を魅了する美しい女に変身していく。接する男たちの孤独や滑稽さを目の当たりにしていきながら、あらゆる欲望に応えていくことに喜びを感じ始めていた。そんな折、派遣された先で出会ったのが有名代議士・進藤(加藤雅也)だった。だが進藤は、コールガールは呼んでいないと言い放つ。いつもとは違う客の態度に困惑する由佳。将来を約束された地位にありながら、何かに脅えているような進藤。興味があるのかないのか、いつまでたっても自分を見ようともしない進藤に由佳は話しかける。彼は身に覚えのない政界トラブルに巻き込まれて行方を追われている身であった。コールガールが来たことも、敵対組織からの罠ではないかと疑心暗鬼になっている。静かに本音を語り出した進藤に対して、次第に心を許し始めた由佳は好意を抱くようになるが、そんな由佳を残し彼は部屋を出て行ってしまう。1人で朝を迎えた由佳は、進藤が拉致されたという事をテレビのニュースで知る。彼を助けたい、という思いで由佳は部屋を飛び出した…。